北朝鮮のボスが米国大統領と面会したり、サッカーのワールドカップで日本を沸かせた本田選手が「清々しい」を「きよきよしい」と読んだり、拍子抜けするような意外な出来事ってあるものです。
そう、いつも水の上をスイスイと歩いているアメンボが「溺れることがある」という噂を聞いて、さっそく、調査をはじめました。
アメンボはカメムシ目・アメンボ科の昆虫で、主に水上に落ちてしまった小昆虫類を餌にしています。
アメンボが水面を歩けるのは、足に生えた細かい毛に脂分をためて水をはじくことができるうえに、体が軽いことから、水の表面張力に耐えられるという仕組みです。
このアメンボが溺れることがある、というので、その謎を探ってみます。
池に洗剤を流すとアメンボが溺れる
石鹸などの界面活性剤が水に含まれて表面張力が弱まると、アメンボは浮くことができず、溺れ死んでしまうらしいです。
足先の脂も取れてしまうかもしれないし、こういうのは残酷ですね。
なーんだ、そんなことか、とがっかりするのは早いです。なんと全くの自然界でもアメンボは水に溺れることがあるというのです。
純粋な自然界でも溺れるアメンボがいる
ふ化したばかりの幼虫の試練
アメンボは、水中の草や石に産み付け、1週間もすると幼虫が「ふ化」します。 卵からかえった幼虫は、水面めざして泳いでいきます。
しかし、ここで早くも幼虫たちに試練が訪れるのです。 小さく軽い幼虫は、それだけでも水に浮きますが、逆に、水中から水面を目指す小さな幼虫にとって、水面の表面張力という“まく”の力を破るのは大変なことなのです。
ふ化した幼虫は既に大人と同じようにお腹の横にある気門という穴で呼吸をするようになっています。 水面に出られないといずれ死んでしまうのです。
実際に、水面に出られずに死んでしまうアメンボの幼虫は多いのだそうです。
なんとか、水面に出られた幼虫は、足先に油を塗って、親と同じように水面に浮いて生活をはじめます。
アメンボに関する最近のニュース
ところで、アメンボに関するビックリニュースが飛び込んできました。なんと日本の女子高生がアメンボの新種を発見したというのです。
広い地球、まだまだ謎だらけ、とはいっても、狭い島国の日本。新種の生き物を発見できる可能性といえば、ダニやクモくらいと言われていましたが、情熱をもって研究していると、こういうことがあるものなのですね。
何やら、この夏はアメンボブームになるかもしれません。