紙たばこのようなキック感をもたらすとして開発された新成分「シガニチン」を含む電子タバコのリキッドを購入し、実際に使ってみました。
次世代タバコ成分「シガニチン」の電子たばこリキッド「スペード」
タバコのようなキック感をもたらす「シガニチン」という成分が、電子タバコ用のリキッドとして登場したのは2021年。当時、クラウドファンディングで資金を調達し発売されたものの、まもなく初回の製造販売が終了したと伝えられていました。
その後、特許を取得し、再び市場に登場しています。(2023年1月現在)
商品名は、「スペード(SPADE)プレミアムタバコフレーバー」
◆「SPADE」PREMIUM TOBACCO FLAVOR(5ml)ラインナップ
・マイルド(タール1~3mgに近い吸いごたえ)
・ストロング(タール8~10mgに近い吸いごたえ)
・メンソール(タール4~7mgに近い吸いごたえ)
北の達人コーポレーションの社内ベンチャーが生み出した新商品
「スペード(SPADE)プレミアムタバコフレーバー」は、北の達人コーポレーションの人材育成事業の一環として位置づけられたプロジェクト活動が生み出した商品であり、現在も続行中のため、派手な広告を打っていないこともあり、当商品は、未だ多くの人が知らない状態となっています。
当然、供給量にも限界があり、再び入手困難となる可能性があります。
タバコ特有の「キック感(キックバック)」とは
タバコ特有のキック感(喉や鼻が痛いと感じること)は、煙そのものだけでなく、タバコ葉に含まれるニコチンの揮発成分が粘膜を刺激することで生まれます。 なので、煙を出さない加熱式タバコにも、多少弱いながらもキック感が感じられます。
このニコチンという成分は、動脈硬化を促進させるほか、体内で発がん性分を生成させることから、代替成分の開発が待ち望まれていました。
しかし、既存の電子タバコ用リキッドは、キック感が全くありません。
このことで、禁煙を目指して電子タバコを試したことのある人も、早々に使用を止めてしまったという方も多いのではないでしょうか。
「キック感」をもたらす「シガニチン」という新しい成分とは
画像出典/Makuake
タバコを吸ったときに、ノドや鼻に感じる吸いごたえ。これは、人が痛みを感じる化学的刺激によるもの。
紙巻きタバコでは、ニコチンを含む煙を吸引することでキック感がもたらされ、これがタバコの吸いごたえとなっています。
この吸いごたえをニコチンを使わずに再現できないだろうか、と研究開発された成分が「シガニチン」です。
「シガニチン」は黒コショウを原料とする安全な成分です。その「シガニチン」を含む電子タバコ用リキッドがAmazonで入手可能となっています。
「シガニチン」の電子タバコ用リキッドを購入してみた。
入手困難だった「シガニチン」を含む電子タバコ用リキッドをAmazonで見つけて、さそく購入し、使用してみました。
本当に紙たばこのような「キック感」を味わえるのでしょうか。
購入したのは、「SPADE」PREMIUM TOBACCO FLAVOR(5ml)の「ストロング」で、「タール8~10mgに近い吸いごたえ」とされている商品。
深く吸い込んで、鼻から煙を出してみました。電子タバコリキッド特有のマイルドな煙が鼻腔を通る際に、鼻の粘膜にツーンとした刺激(キック感)が残ります。
また、「シガニチン」の刺激は、ニコチンと全く同様ではなく、体感としては、揮発せずにジワジワと痛みが残る“シビ辛系”の成分であるようにも感じました。
とはいっても、ほとんどの電子タバコリキッドが、メンソール成分を入れない限りキック感を作り出せていない中で、これは画期的ではないでしょうか。
「シガニチン」のキック感はタバコの代用になり得るか
2021年の初回発売時、SNS投稿では、「キック感ハンパない」、「本物のタバコそっくりの吸いごたえ」、「ガツンとくる」などの投稿が見られましたが、販売側の意図に沿った投稿もいくつか混じっているように思います。
実際に使用してみた感想としては、正直言って、そこまでの再現性は無いと思います。
しかし、甘いだけで刺激が皆無の電子タバコ用リキッド群の中にあって、少ないながらも軽い痛みを伴う刺激があるのは事実で、希少な存在だと思います。
価格もさほど高いものではありませんし、タバコを吸う間に“つなぎ”として使用することで、健康に有害なタバコの本数は確実に減らすことができます。
他の甘いリキッドと一線を画したコンセプトの「「SPADE」PREMIUM TOBACCO FLAVOR」。ぜひ、入手できるうちに試してみてください。