ミックスナッツ 都市伝説と噂の真相に迫る

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岩手県宮古市の心霊スポット「蟲式灰尊人道寺」に都市伝説の原点を見た

都市伝説には、根も葉もない噂が元になっているものもあれば、何かしらの事実があった上で、それが歪曲されて伝わったものもあります。

確証が持てる情報にたどり着かないことで、都市伝説として語り継がれます。

さて、岩手県宮古市にある心霊スポット情報の中に、まさに、都市伝説の原点では?という事例を発見したのでご紹介します。

「蟲式灰尊人道寺」とは

2015年「全国心霊マップ」に投稿されたのが最初の情報

宮古市の心霊スポットの1つとして、複数のサイトに「蟲式灰尊人道寺」とうのが紹介されています。

<現場とされるマップ:岩手県宮古市小国第22地割39>

「蟲式灰尊人道寺」は、2015年6月19日、「全国心霊マップ」というサイトに投稿され、2023年11月7日現在、9件の返信がつけられています。誰が投稿したのかは不明です。

内容は、山の中に「蟲式灰尊人道寺」と書かれた名札が小屋に貼り付けられている施設があり、小屋の周りには見張りらしき人がいて、白い服を着た女性の幽霊が目撃されたり、突然耳元で女性の笑い声が聞こえる、というものです。

 

<付近の道路のストリートビュー

真偽不明のまま年月が経過

その日のうちに、「人道(じんどう)ではなくて「入道(にゅうどう)では?」との指摘があり、翌日には、「地元だけどマジでやばい」、「写真も無いし嘘っぽいな~」という反応がありました。

その後、おそらく多くの心霊マニアたちが、この情報の真偽を探っていたことでしょう。

そして、2018年には、実際に行ってみたという人のコメントが残されていますが、「地元の10人以上の人に聞いたりして周辺を探したけど見つからなかった」と「全国心霊マップ」投稿しています。

そのうち、2022年には、「検索してもこのサイトの説明をコピーした情報しか出てこない」との声が寄せられているように、情報が少なすぎて真偽が不明という認識が広がっているようです。


「蟲式灰尊人道寺」は、存在するのか

写真はイメージです。

「全国心霊マップ」に掲載されてから8年が経過していますが、掲載以降の新しい情報は全くありません。
現地に行った人も「10人以上の人に聞いたけどそんなもんないって笑われたぜ(全国心霊マップより)」と投稿しています。

元となった情報が、たった1つの投稿に過ぎませんから、誰も見たことが無いというのであれば、「蟲式灰尊人道寺」は存在しないと考えても良いのではないでしょうか。

 

しかし、「蟲式灰尊人道寺」は存在しないものとしても、元になった心霊現象等の事実があるのか、ないのか、探してみることは、まったく意義が無いとはいえないでしょう。

「全国心霊マップ」に投稿された「蟲式灰尊人道寺」は「新興宗教の施設の施設ではないかと思われる」と書かれていますので、宮古市や周辺の新興宗教がらみで、怪しいスポットが無いかどうか調べてみるのも良いかもしれません。


「蟲式灰尊人道寺」の命名由来についての考察

 


【仮説】投稿者が「蟲式灰尊人道寺」という、いかにも心霊スポットっぽいネーミングを捏造して投稿した。

このように仮定して、どうして、「蟲式灰尊人道寺」などという難解な言葉を選んだのか推測してみます。


●蟲式

「蟲」は「虫」の旧字体ですが、もともと人間を含めてすべての生物、生きとし生きるものを示す文字・概念を表していた言葉であるとされています。

また、中国には、死蟲式(Dead Bug)と呼ばれる体幹を鍛える健康法(エクササイズ)があり、宗教的な背景もあるようです。「蟲」と「式」をセットにしたのは、ここにヒントを得たのかもしれません。

●灰尊

芳文社発行の「まんがタイムきららフォワード」2021年9月号から連載「追風のジン」(牛木義隆著)という作品に、忍者集団の名前として「灰尊商隊」が登場します。主人公のココロは、「灰尊商隊」の暗い秘密を知ってしまい「灰尊忍者」たちに追われるというストーリーです。

●人道(入道)

「入道(にゅうどう)」という言葉は、仏道にはいって修行すること。また,出家・剃髪ていはつして仏道にはいった人のことを言います。坊主頭の化け物のことを「〇〇入道」ということもあります。

投稿者が「入道(にゅうどう)」という言葉を知らずに「人道(じんどう)」と間違えていたとして、どうして「入道(にゅうどう)」という言葉を知ったのでしょう。

愛媛県に「死入道峠(笹ヶ峠)」と呼ばれている心霊スポットがあります。この峠の先に、かつて姥捨て山とされていた高縄山があることから、死に入道する峠という意味でこの名が付けられたようです。

「人道(じんどう)」と「入道(にゅうどう)」の区別がつかない投稿者が、別の心霊スポットにヒントを得て、言葉を選んだ可能性があります。


まとめ

以上、「全国心霊マップ」に投稿されている心霊スポット「蟲式灰尊人道寺」について調べてみましたが、真偽が確認できない、まさに「都市伝説」としての要素が満載でありました。

これを根も葉もない捏造と考えるか、あるいは、このような話が登場した背景に目を向けて細い糸を手繰り寄せるか、それはあなた自身の感性に委ねられています。

 

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心霊スポットの話題などというちょっと暗い記事を書いてしまいましたが、リアス式海岸があり、漁師町としても知られる岩手県宮古市。最後に、明るい話題で締めたいと思います。

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