近年、日本国内で梅毒患者数が急増しています。
単におびえるだけでなく、感染のメカニズム(感染経路)を知って、予防に向けた取り組みを、日本全体で進めていく必要があります。
また、個人個人のモラルのある行動ひとつひとつが問われます。
急増する梅毒患者数
日本における梅毒患者数は、ここ数年で急増しています。
画像出典/NHK健康チャンネル
また、梅毒の患者数はもともと男性が多いのですが、近年の梅毒患者急増の傾向では、20代の女性患者の全体に占める割合が増えています。
画像出典/NHK健康チャンネル
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日本における梅毒患者急増のメカニズム(感染経路)
有識者の分析や報道等をまとめると、感染拡大のメカニズムはこうです。
1)急増する外国人観光客による性風俗店の利用
まず、急増する外国人観光客が日本の性風俗サービスを利用する機会が増えます。
かつては性病リスクが高い“外国人お断り”としていた風俗店も、近年の不景気の中で受け入れるようになってきており、海外から持ち込まれた梅毒が性風俗従事者に感染します。
2)罹患した性風俗店従業員から日本人男性の利用客へ
性風俗店を日本人の男性が利用し、サービスを提供する女性従業員から梅毒に感染します。
3)日本人男性からパートナーや不特定多数の女性へ
日本人の男性が、自らのパートナーや、あるいは不特定多数の女性に梅毒を感染させてしまう。
感染拡大の背景にマッチングアプリ(出会い系SNS)の存在
不特定多数に広がりやすい要因として、マッチングアプリ(出会い系SNS)の存在があります。
このようなツールを通じて、特に若い女性への感染が拡大しているものと思われます。
梅毒の患者数はもともと男性が多いのですが、近年の梅毒患者急増の傾向では、20代の女性患者の全体に占める割合が増えています。
女性の場合には、性風俗で働く女性だけでなく、主婦にも広がっていることから、いわゆるピンポン感染が起こっているものと思われます。
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世界的にも増加傾向の梅毒
世界保健機関(WHO)の2012年の統計によると、世界の梅毒感染の報告数は約600万人。特に東南アジアやアフリカ地域で多くなっており、先進国でも増加傾向にある。
引用/産経新聞
外国人観光客の増加は、日本の経済にとってとても重要であり、さらに島国の日本にとって、日本人が外国人と接することはグローバルな視点を養う貴重な機会でもあります。
日本国内では過去の病気となっていた梅毒も、世界的に見ればまだまだ猛威を振るっていることを前提に、予防や治療を進めていく必要がありそうですね。
マッチングアプリ(出会い系SNS)と梅毒
先にも触れましたが、梅毒の感染拡大には、マッチングアプリ(出会い系SNS)を通じて、素性の分からない不特定多数の相手と出会う機会が増えたことも一因とされています。
何かと悪者扱いされているインターネットの出会い系ツールですが、出会いの形態は時代とともに変化するもの。
昔だって、素行の悪い連中があちこちで女性をナンパする姿が見られたものです。
素性の分からない相手と簡単に性交渉しないなどのモラルが求められます。
また、若年層のネットリテラシー教育をしっかり行っていくことの重要性も問われそうです。
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