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カラスはヒナを守るために人間を威嚇する
今年の春も、カラスからの攻撃にビクビクしながら過ごした人はいませんか?
様々な報道のおかげで、カラスは子育て中のヒナを守るために人間を警戒していることは、今や多くの人が知っています。
それでも、近くで大きな声でガアガア威嚇されたり、低位飛行されたり、頭を蹴られたりしたら、穏やかには過ごせません。
カラス攻撃は高齢男性の仕業?
カラスを攻撃しようと思ってもいない我々人間を、カラスはそんなに警戒する必要があるのでしょうか。 実はその答えがありました。
ヒナを守りたいだけの子ども思いの親ガラスを、狂暴な攻撃カラス養成しているのは、人間側、それも最も主な原因は、一部の高齢男性たちの仕業だったということを知っていますか?
横暴で権威主義的な生活を持つ昭和の高齢男性たちの意識が変わると、多くのカラス問題は解決するのです。
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まずは、カラスの生態をおさらい
カラスの子育て
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カラスは春先に子育てをします。
筆者が住む北海道では、ヒナの巣立ちが近くなる5月下旬から巣立ち終える7月上旬くらいまで、親ガラスが神経質になる時期です。
このとき、人間が気を付けなければならないことは、
・巣に近づかない
・巣を凝視しない
ことです。
次に、巣立ちの時期は、うまく飛べないヒナが巣から離れて地面に着地したりします。 上手に飛べないヒナは、不安そうにガアガア鳴きます。
このとき、口の中が赤ければヒナに間違いありません。
ここに人間が近づくと大変です。
親カラスは体を張って我が子を守ろうとする場合もあります。
ハシブトガラスとハシボソガラス
もっともメジャーなカラスの種類は、住宅地に多いハシブトガラスと郊外地に多いハシボソガラスです。
性格が大人しいハシボソガラスは、威嚇はすれど、低空飛行で人間の頭を蹴ったりすることはありません。
威嚇行為で人間を困らせるカラスは、ほぼ間違いなくハシブトガラスなのです。
カラスは縄張りをもって生活する鳥です。
もし、ハシボソガラスが営巣していたら、決して巣を撤去することなく、温存しておくことが、ハシブトガラスを寄せ付けないことに繋がります。
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[本題] 高齢男性がカラスを狂暴に育成する仕組み
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このことについては、カラス研究家として20年以上カラスを観察しつづけ、NPO法人札幌カラス研究会の代表を務める中村眞樹子さんが著書の中で説明しています。
カラスに手を出す人間って残念な事に高齢男性が圧倒的に多いんですよね。
女の人はわざわざ立ち止まって枝を振り回したり、石投げつけたりはほとんどしないですからね。
野鳥を傷つけるのは法律に違反するんですけど。
そうやって人間に攻撃されたカラスは異常に興奮してしまって、攻撃した人物以外の人間にも手当たり次第攻撃してしまいます。
引用/"好き"に耳を傾け発信するWebマガジンSu-Cue
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カラスが狂暴になる過程を整理すると次のようになります。
1)カラス:巣に近づいた人間に向ってカラスがガアガアと鳴き「これ以上近づかないで!」警告する。
2)人間:高齢男性が「何っ!!俺様に向って無礼な奴だ!と石を投げつける、棒を振り回す。
3)カラス:我が子に爆弾(石)が当たらないように、この男を攻撃っ!「石を投げるな!やめろっ!」このときカラスは人間の大人の男性が危険だと認識する。
4)人間:高齢男性がさらに反撃する!「コノヤロー!俺は会社で部長だったんだぞ!妻や子は俺に口答えするし、カラスまで俺を攻撃するとは、何ごとかっ!絶対許さん!」と興奮する。
5)カラス:さらなる攻撃に興奮したカラスは、大人の男性ばかりでなく、女性や子供にまで攻撃を開始する。「やべー!とにかく人間を見たら攻撃だ~っ」
6)人間:高齢男性は、土地の管理者や市役所にクレームを入れる。「カラスに襲われたぞ!あんな危険なのを野放しにするとは何事だ!すぐ駆除しろ!人間様と動物では、どちらが大切なんだ!お前ら分かってんのかっ!誰が責任取るんだ!」
7)カラス:カラスは頭が良いので、何年もこの体験を覚えていて狂暴性は収まらない。 たとえ巣が撤去されても、縄張りは維持されるので、翌年も同じエリアで同じ事態が発生する。
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貴重な事例がドキュメントに
とあるブログで、北海道知事公館敷地内でのカラスと人間の攻防について書かれていました。
カラスが発した警告にはじまり、高齢男性が反撃したことで事態が悪化する模様を事細かに記録されています。
以下、ブログ「まさに今、Sunny」より抜粋します。
カラスと男性が威嚇の応酬
ガァガァガァガァ…大声をあげながら、僕から見て右のほうへ飛んでいきます。
飛んで行った先を見ると、この庭園の敷地は結構広いのですが、向こうの端の方にもう一羽カラスがいて、どうやら男性と威嚇の応酬をしていました。そこに加勢に行ったのでしょう。
男性は石を投げつけて応戦していますが、前後を挟まれ苦戦の模様。やがて男性は退散。
<中略>
また ガァガァガァガァ 見ると今度は高齢の男性が、先ほどの男性がバトルしていたのと同じあたりでカラス君たちに襲われています。
男性はやはり威嚇というか攻撃する素振りを見せていますが、カラスは怯むところか怒っているようです。
引用/ まさに今、Sunny
カラスの攻撃には理由がある
ここで観察していたブログの筆者さんは気づきます。
場所が同じあたりで、普通はカラスにとっても怖いはずの成人男性が襲われていることからも、カラスの側に攻撃を仕掛けなければならない理由があるということなのでしょう。
引用/まさに今、Sunny
そう思ったブログ筆者さんは、決して高齢男性に加勢しませんでした。
人間の子どもを守るためにも
カラスはきっと警告もしていたと思う。 それを、読み取ることができていれば、避けられたんじゃないか。そんな気がします。
<中略>
なぜそう思うかというと。 カラス達、カラス達、おじいちゃんとのバトル中、すぐそばにいた我々には攻撃してこなかった
<中略>
そこのおじいさま。頼むから。 カラスとバトルしながらコッチに寄ってくるのやめてください!! 子ども連れを巻き込まないで!! マジ勘弁しろよもう。意味わからんわー。
引用/ まさに今、Sunny
人間の親も、こうした事態から我が子を守るための方策を考えなければなりません。
ここに登場している高齢男性は、結果的に、人間の子どもまでも危険にさらしているのです。
何か…米国がからむ国際情勢にも似て、考えさせられます。
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