女性の脱毛需要が高いことについては、筆者もごく自然に理解できますが、近年、男性の脱毛需要が伸びているには驚きを隠せません。
かつては毛深いのが男性らしさとして好まれた
かつて日本人は西洋人の胸毛にあこがれ、胸毛がある方が格好いいとさえ思っていました。
テレビのバラエティ番組で芸能人水泳大会があると、西城秀樹の胸毛や腹毛に女性たちが歓喜し、西城が歌っていた曲名に由来して(原作者は、もんたよしのり)腹毛が生えていることを「ギャランドゥ」とまで呼んだものです。
毛深いことがコンプレックスに
それが、どうでしょう。近年は「毛深いのがコンプレックス」になるというのです。
「毛深すぎるのがコンプレックス」だとしたら、「間引き」して、平均的な毛の量になるように脱毛するのかと思いきや、髭も胸毛も、さらにはアンダーヘアまでもツルツルにする男子が増えているというのです。
自分に対する美意識として
脱毛ケアにいそしむ男性のことは「ハイジ男子」と呼ぶのだとか。
脱毛サロンは男性客が増え、男性をターゲットにした脱毛サロンの広告も増えています。
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芸能人では、平成ノブシコブシの吉村崇が脱毛していたり、サッカー選手の香川真司は、マンチェスターユナイテッド在籍時にチームメイトから「おまえは何でアンダーヘアを脱毛しないのだ?」と言われ、自身も処理するようになったのだといいます。
かつて胸毛の宝庫だった西洋が、今は逆に脱毛先進国となっているのですね。 彼らは決して異性からモテたいという意識で脱毛をするのではなく、自らの美意識の中で脱毛にいそしんでいるという説もあります。
動物学的行動様式に当てはまらない脱毛意識
人間は人間である前に動物ですから、あらゆる自分磨きは、潜在的に自らの子孫を残すための本能がベースになっているものと考えられてきました。
しかし、子孫を残そうという行動に出ない草食男子の増加も然り、人間の行動科学は新たな段階へ踏み出しているようです。
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